« [MHP2G]どっちがお得?[狂走エキス] | トップページ | ツインエッジゴッドゲキリュウケン? »

2009年1月12日 (月)

モスのとびきりハンバーグサンド

里帰りしたとき、モスの他社対抗商品「とびきりハンバーグサンド」をたべてきました。


結論を先にいうと、「こりゃマックとロッテリアに勝てる商品じゃないな…」という感じでした。


フォローすると、ハンバーグの出来は決して悪くありません。
むしろ、料理としては三社中もっとも質が高く、低価格帯ハンバーガーの枠を超えているといってもいいかもしれません。
洋風ブッフェのなかの一品にまぎれこんでいてもおかしくないレベルです。

ソースはこれまた上品なデミグラスソースで、グレイビーソースに近い、柔らかな甘味を備えたものです。
まぁ三社中でも一番努力してるんじゃないかな。クオーターパウンダーのベタなケチャップとは雲泥の差があります。
ハンバーグとソースの間にキャベツがいっぱい乗ってるのも、健康志向のモスらしいですね。

では、なにがいけなかったのか。
「“ハンバーガーという一個の料理”として、なにかが足りなかった」という点につきます。

昔の美味しんぼを読んでいた方ならご存知かもしれませんが、
既存のフランチャイズにない最高のハンバーガーをつくろうとした男が、海原雄山に一蹴される話があります。
なぜ雄山が「こんな物は売り物にならん」といったのか、
それは、いくらハンバーグがすばらしくても、パンの質がそれにつりあわなかったからです。
モスの「とびきりハンバーグサンド」がもつ弱点も、まさしくここにありました。
味にこだわるモスらしからぬつまづきです。

これは妄想にすぎませんが、モスは割高感を出さずに良質の製品を提供すべく
ぎりぎりのラインを検討した結果、パンの材料費をあげずにハンバーグの質に特化する方針を選ばざるを得なかったのではないでしょうか。

三社の特製ハンバーガーの方向性には、それぞれが模索するベクトルがうかがえて興味深いものがあります。

・マック:クォーターパウンダー(ベクトル/横方向)
サイズとボリュームのみに特化。材料の質は従来と差が感じられない
シンプルに徹した結果、三社中最大のボリュームに。
ちなみに、ただハンバーグが肉厚なだけでなく、直径は従来のバーガーより一回り大きい。

・ロッテリア:絶品シーズバーガー(ベクトル/上方向)
すべての食材を厳選し、シンプルながらバランスのとれた逸品に。
芳醇な味わいのハンバーグを受け止めるパンもまた、それにふさわしい味わいを備える。
もっとも完成度が高く、そして最も小さい。
パンの直径は従来のバーガーより一回り狭い。

・モス:とびきりハンバーグサンド(ベクトル/下方向)
ほかの二社がなしえなかった最高の「深み」を目指しつつも、
マックとロッテリアの中間的な、半端なポジションにおさまる。
価格を上げてでも、食味食感の違う専用のパンを開発するべきだった?
甘味の強い味付けは上品だが、豪快さとは縁遠い。
一言で言えば、「パンチがない」。


いまは不景気だから、あまりプレミアムすぎるハンバーガーをつくっても売れない可能性はあります。
けれども、メガマックなら一度食べたら同じ味のは二度と食べない俺が、
クォーターパウンダーはもう4回も食っています。
関東および熊本のマック店舗では、クォーターパウンダーの売り上げがほかのバーガーを抜いてNO.1だそうです。
話題づくりや広告戦略がうまかったというのもありますが、
やはり「製品全体のバランスがとれていて、満足感がある」点が、「もう一度食べたい」という消費者の意識に繋がっているのではないでしょうか。
ジャンクフードを知り尽くしたマックだからこそ、「大量消費アイテムにふさわしい、“低俗さの中の小さな黄金比”」を押さえてあるのかもしれません。
なんだかんだいって、王者の名はダテじゃないようです。

余談ですが、モスのとびきりハンバーグサンドって、あまり広告をみかけませんよね。
注意してアンテナを張り巡らせている人でないと、発売されたことにすら気がつかないのではないでしょうか。
(実際知っていた俺でさえ、店頭のメニューみてもしばらく、どれが新製品なのか判別がつかなかった)
視覚的戦略という部分では、明らかにマックに及びません。
なにしろクォーターパウンダーが正式発売された途端、外部看板にぶらさがったのぼりは
神の国は近づいた」とでも書かれていそうな、どぎつい黒地になりましたし
店内のメニューをみても、圧倒的な大きさと濃いバックで、新製品の到来を誇示しています。
大げさな言い方をすれば、「クォーターパウンダーの出現と同時に、マックの内装が変わった?」ぐらいのインパクトを覚えたものです。

昔からモスの広告戦略は、「素材の本質的なよさをアピールする清潔感」を重視しているわけですが、
とりあえず、どんなにいい物を作っても、存在自体に気づいてもらわないことにはなにも始まらない点を少し考えてほしいものです。

まだ発売から半月しか経っていないので、売り上げの情報はほとんど掴めませんが
あるお店のオーナーのブログを見た限りでは、それなりに売れているようです。
ほかの皆さんの感想も聞きたいので、モスへ行く機会のある方はぜひ、食べてみてくださいな。


P.S.1
とびきりハンバーグサンドがパンと合ってなかったからといって、ライスバーガーのおにぎり部分と組み合わせても、やっぱりうまくいかないような気がします。
炭水化物は、ぜんざいのようなスィーツ系と、雑煮のような主食系に展開可能ですが、
「とびきり」用のハンバーグは、そのどちらにも特化していないのです。
いってみれば、「フィリングにもジャムにもならない存在」。
それ自体が主菜であって、何かと合体させて食べることを意図されていません。

フライドポテトや、
ケンタッキーにあるような「グラタン」「ポットパイ」などとセットで食べるにはいいかもしれません。
松屋なら、ごはんと味噌汁をつけて定食にしたかというと…やっぱりそれはないような気が。
味付けの甘さよりしょっぱさを強くしないと、ごはんには合いません。

P.S.2
余談ですが、マックにはロッテリアのような「専用パン生地を開発する能力も発想もない」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、それはありません。
俺の知っている限りでは、チキンフィレオ系列を出すときだけは、専用のパンを組み合わせてきます。
例:イタリアンチキンフィレオ
形状も山のようにふっくらして、中央に線が走っています。
生地自体も、中に挟むものによって、粉に混ぜるものの素材を変えているようです。
(今回は全粒粉)

|

« [MHP2G]どっちがお得?[狂走エキス] | トップページ | ツインエッジゴッドゲキリュウケン? »

コメント

>美味しんぼ ハンバーガー
アニメ美味しんぼの中でも特に有名な名エピソードですね。
なぜか意外とみんなこの話知ってるんですよね。不思議!

僕の住んでるところはモス生誕の地なのですが、そのモスの目の前には巨大なマックが立ちはだかり、客足もその店舗の大きさに比例しております(苦笑)
そんなところに住んでいても、なぜかほとんどモスに行った経験がなかったりします。
モスってやっぱり宣伝下手よね。
でも、せっかくだから今度、そのとびきりハンバーグサンド食べてみます!

投稿: kumaki | 2009年1月13日 (火) 01時20分

・苦魔鬼さん
雄山がハンバーガーをかじってるだけでわきあがる違和感(笑
普段食ったことないくせに、「これじゃ駄目だ」って直感的に解るあたり
さすが食通w

とびきりはいいハンバーグなのでぜひお試しを。
俺は自分のつくったミートローフのほうが好きだけどな!(笑

投稿: あめの | 2009年1月13日 (火) 19時37分

食べました。>ハンバーグサンド
あめのさんの言うとおりねw
タレは上品で旨いんだけど、上品すぎるせいか「薄く」感じるんですよねぇ。
ハンバーガーには合わないかもですね。
もぐもぐ食べながら、塩コショウだけの方が旨いんじゃないかなぁとか思いましたw
(まさにピリッとしたパンチが欲しかたw)

そして、味的にクォーターパウンダーを意識してるなぁというのは分かりますが(笑)、ほんっと広告地味ねww
いつもの新作にしか見えないよww
あめのさんの言うとおり、いろいろ負けてますw

投稿: kumaki | 2009年1月14日 (水) 01時09分

・苦魔鬼さん
モスがマックに闘いをいどむというのは、栓抜きもビール瓶もパイプ椅子も辞さない相手に、素手で組み合うようなものじゃないかなぁ。
マックって基本、身体のこととか考えなくていいじゃないですか(笑
でもモスは、日本人に合った、健康的なメニューってのがどうしても念頭にくる。
「絶品チーズとクォーターパウンダーに勝つ」を着地点にしないといけないのに、
「健康的ぃ~」を旗印に立ち上げてしまうから、空中でフォームがばらばらになって、変なとこに尻餅ついちゃう。
まぁ逆にいえば、不健康そのものなメニューで勝ってしまったら、それがモスのイメージを粉砕するわけだから、
「試合で負けて内容で勝った」くらいが丁度いいのかもしれません。
でも今回はどうみても負けしかないけど(笑

ていうか、モスはいつものモスバーガーがいちばんうまいんじゃないかなぁ(笑

投稿: あめの | 2009年1月14日 (水) 19時57分

今日の検索フレーズランキングみたら、とびきりハンバーグが2項目も入ってる(笑
ごめんよモスバーガー…
でも嘘はいってないんだ、全部本心です。

投稿: あめの | 2009年1月14日 (水) 20時00分

クォーターパウンダーはなんと言うか、「不味くはなくて、量が多い」という所が良いと思いますのう。持ち帰ると必ずチーズがべろりって垂れ流されてますが……
駅前のモスが絶賛販売中なので今度試してみよう。

投稿: ウエタビラ | 2009年1月15日 (木) 01時06分

・ウエタビラさん
そう!クォーターパウンダーの特長をよく捉えてる!
メガマックが「不味い・量が多い」なのに対して、「不味くない」てのはすごく大事なポイントです。
あれ一個あればポテトいらないから、なにげにショートニングの摂取を大幅に減らしてくれて、結果的にやや健康にいいバーガーといえるんじゃないかって思ってる。
(セット?んな高いもん頼めるか(笑)

とびきり、ぜひ試してみてください。
たとえ「モス・ザ・ガッカリハンバーグサンド」だったとしてもw

投稿: あめの | 2009年1月15日 (木) 18時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/155255/43722960

この記事へのトラックバック一覧です: モスのとびきりハンバーグサンド:

« [MHP2G]どっちがお得?[狂走エキス] | トップページ | ツインエッジゴッドゲキリュウケン? »